痩せる道、太る道
私が今よりすごく太っていた頃、痩せている人の発言で不思議に思うことがあった。
痩せている人ほど、お菓子や高カロリーなものを「太るから食べない」と言うのだ。
職場でお菓子が配られても「太っちゃうからいいや。あなた代わりに食べていいわよ」。みんなで食事に行っても「からあげ定食は太りそうだから、私は焼き魚定食にしようかな」。
私はそういった発言を聞くたびに「ええぇ~! あなたすごく痩せてますよね?! 痩せてるのにそんなことを気にするんですか? ダイエットしてるわけじゃないのに?!!!」と理解不能だった。
だってさ、すでに痩せてるんだからさ、それ以上がんばる必要なんてないような?? って思ってたの。
むしろ痩せている人って、そういう体質の人だからがんばらなくても痩せた状態を保っていられると思ってたところもあった。
痩せる道、太る道
だけどさ、よく考えたら、いや、よく考えなくても、「だからだよ」ってことなんだよね。
痩せてる人ってなんで痩せてるかっていうと、日々の生活が「痩せる生活」だから。そんで太っている人がなんで太っているかというと「太る生活」だから。これに尽きる。
痩せている人は「痩せよう」と意識してないかもしれない。太っている人ももちろん「太ろう」とは思っていない。
だけど日々のちょっとしたこと、食事をからあげ定食から焼き魚定食にする、今日はお菓子をやめとこう、そうした一つひとつの分かれ道が毎日いくつもあって、痩せている人は「痩せる道」を選ぶことが多い。そんで太る人は「太る道」を選ぶことが多いってことなのだ。
ツイッターを見ていると、こういう体になりたいな~と憧れる人の食事は、毎日すごく健康に気を使ったものだし、間食をしたとしても手作りの低糖質のものだったりする。本当に努力しているんだなと、だからこその体なんだなと改めて思う。
食事におけるハレとケ
モデルさんがインスタで「今日はパンケーキ食べました!」とか高カロリーなものをあげていても、決してそれは日常ではない。1か月のうちの数回の食事を見せているだけ。残りの9割以上の日常はヘルシーな食事をしている。
んで私たちは「あのモデルさんが食べてたパンケーキ食べよー!」「そういえば友達がおすすめしてたパスタのお店、明日行ってみようかな!」と日常に取り入れていく。食事におけるハレとケの比率が違うんだよね。
体重を落とすことの大変さ、体型を維持することの大変さを知っている人ほど、日々の食事が体を作ることを知っているし、そうした積み重ねが何より大切だってことを分かっている。そしてそれが体に染みついている人ほど太らない。
私の場合のTIPSを一つご参考までに。
私は日々の食事は基本固定していて、毎日同じものを食べてます。
朝:プロテイン
昼:野菜、サバ缶もしくは鶏肉、卵、ヨーグルト
夜:野菜、シーチキンもしくはサバ缶、卵、デキストリン入りプロテイン
毎日の食事を悩まなくてよいというのは私にとってストレスの少ない方法だし、私は毎日同じ食事でも全く問題ない人なので、この生活がすごく合っている。日常はとにかくすべてのことを淡々とこなしていきたい派なのだ。
一人暮らしだからっていうこともあって実現できることだと思うし、家族がいたり仕事で外食が多かったりするとなかなか難しいけどね。
その代わりというか、休みのハレの日には友人と一緒に食事を楽しんだり食べたかったものを楽しんだりするようにしている。食事にもメリハリって必要だと思うのだ。
以前インド人の友人とチャットしていた時に「もうご飯食べた?」という話になって、私は「食べたよ~今日はオムライス食べた」と言って、インド人の友人に何を食べたか聞いたら「……白米」と一言かえってきたことが結構衝撃だったのを覚えている。
でも同時に、ああ日常の食事ってそういうもんだよなと我に返った。食事ってそもそも人の体をつくるものだから必要なものを摂取すればそれでいい。なにも毎食素敵な食事をする必要はない。粗食とか一汁一菜とかって今見直されているしね。
あなたはどちらの道を歩みたいですか?
さあ、今日から少しずつ「痩せの道」を選択していこう。ほんの小さな分かれ道が全然違う場所につながることになるから。1年後、3年後にその場所にたどりついたときにはじめて「あ、私の通ってきた道は正しかった」って思えるよ。
途中で間違えたって気が付いた時には横道に入ればいくらだって修正できる。短い距離のうちに少しずつ修正していこう。
たどり着きたい場所をイメージして。