ミニマリストの心の闇は深い
少し前にミニマリストという言葉、そういった生き方が流行ったと思う。
とにかく無駄を排除して、部屋には家具がいっさいありません! みたいな。断捨離の究極型のようにも思う。
私もどちらかというとそういった気質で、断捨離が大好きだし、部屋にはなるべくものを置きたくない。プレゼントをもらっても、食べ物や入浴剤などの消えもの以外は(まじかよ……ゴミよこしやがって……)と内心思っている。こんなひどい人間でごめんなさい。気持ちはうれしいですよ。いや嘘。あんまりうれしくない。
ミニマリスト全員がそうかは分からないけども、自分の場合の、ものを所有したくない、という気持ちがどうしてなのかを考えてみた。
まず、ものを所有する際のサイクルは、自分の場合こうだ。
1.ものを買う(楽しい)
↓
2.ものを部屋に置く(かわいい、うれしい)
↓
3.そのうち飽きる(邪魔だな)
↓
4.もう寿命だし捨てよう(めんどくさい)
私の場合、ものを買う前にすでに4を想像している。あーかわいいな~欲しいな~と思うと同時にすでにめんどくさくなっているのだ。変な心理。
おそらくものが家で溢れてしまうような人は、上記の1や2にフォーカスしているのだと思う。これはすごく幸せなことだ。
そして私は4のめんどくさい期を避けるためにできるだけものを所有したくない。ものがなければめんどくさいという気持ちにならなくて済むからだ。
さらに言うと、ものを所有することで生じる「捨てる」という責任を負いたくない。
ものを買うということは、大げさかもしれなけれども、それの終わりまで自分が面倒を見なければならない。
ものを終わりを見届け、さらにそれを捨てるなり人に譲るなりしなければならない。その覚悟がないのだ。
ものをたくさん持つということは、すごく責任感のある人だな、と私は結構尊敬している。ものに対する姿勢って、人に対する姿勢と似ている気がするから。
私は人付き合いもそれほど好きじゃないしどちらかというとめんどくさいと思ってしまうタイプ。ただ友達とカフェでお茶する、とかに喜びをあまり感じない。当然友達も少ない。
ミニマリストは結構寂しい人間かもしれない。
どんなに大きい喜びが待っているかも分からないのに、勝手に切り捨てて「ま、どうせいつもと同じでしょ、最後は捨てるんだし」と決めつけているのだから。
ま、ものを買うだけ買って何も管理せず、雑に扱い、人に片づけをさせる人よりはましだけどね。